30代・未経験で仕事を探すとき、多くの人が最初に詰まるのはここです。

「そもそも、何の仕事に応募すればいいのか分からない」

やりたいことがない。得意なことも分からない。そうなると、判断基準は自然とひとつに寄っていきます。受かりやすいかどうかです。

三十路フリ太郎
三十路フリ太郎

選べる立場ちゃうんやから、受かるとこ受けたらええやん。

ともふみ
ともふみ

僕もそう考えて決めました。その会社の年間休日は84日でした。

 

受かりやすい職種には、受かりやすい理由がある

身も蓋もない話から始めます。

未経験を通年で募集している職種は、人が辞めている職種でもあります。

採用され続けているということは、席が空き続けているということです。事業が伸びていて増員している会社もありますが、離職で補充しているだけの会社も同じ求人票の中に混ざっています。求人が出ている理由が2種類あって、外からは見分けがつきにくいのがこの話の面倒なところです。

ただし、だから避けろという話ではありません。未経験の30代にとって、入り口が開いている職種は貴重です。問題は職種そのものではなく、同じ職種の中で会社を選び分けられていないことのほうにあります。

 

僕が「受かりやすさ」だけで選んだ結果

僕は29歳まで職歴がありませんでした。最初に決めた会社は、条件を細かく見ずに、通ったから入った会社です。

結果、年間休日84日。休みが少ないというのは、休日の数の問題以上に、平日にできなかったことが全部土曜に集まるということです。役所も病院も歯医者も行けない。そのまま2年半を使いました。

数字の中身はブラック企業の特徴とは?年間休日84日・基本給10万円以下の現実と年間休日84日だった僕が、125日になって人生が変わった話に書いています。

一方で、その次に入った業界紙の新聞記者は続きました。ここは正直に書いておきたいのですが、選んだ理由は「求人が出ていたから」です。その業界に興味はまったくありませんでした。志望動機として立派なものは、当時ひとつもありません。

それでも続いたのは、興味があったからではなく、労働条件が耐えられる範囲にあったからです。この差が、僕が職種選びについて言えるほぼすべてです。

 

職種を3つの層に分けて考える

30代・未経験という条件で見ると、職種はだいたい3つの層に分かれます。

第1層:未経験の採用が常時ある職種

営業、販売・接客、介護、運送、警備、製造の現場など。年齢より「続けられるか」を見られるのがこの層です。入り口としては最も広い。ただし前述のとおり、会社ごとの差が非常に大きいので、求人票の読み込みが必須になります。

営業については、実際にやって辞めたときの話を営業を辞めたい人へ。営業から異業種に転職した僕のリアルな話に書きました。

第2層:未経験の入り口が「ある会社にはある」職種

事務、物流・倉庫の管理、施工管理、ITのサポート職など。求人数は第1層より少ないものの、育成前提で採る会社が一定数ある層です。ここは競争率が上がるので、応募先の選び方で結果が変わります。物流事務については【未経験でもOK】物流業界の事務は今がチャンス!にまとめています。

第3層:30代・未経験からはほぼ通らない職種

企画、マーケティング、人事、経理の実務、コンサルタントなど。実務経験を前提に募集しているため、職歴なしから直接入るのは現実的ではありません。

ここを狙うなら、第1層か第2層で数年の経験を作ってから移るのが順路になります。コンサルへの道筋はコンサルタントへの転職は未経験でも可能?元フリーターが実体験から解説に書きました。

三十路フリ太郎
三十路フリ太郎

結局、第3層は諦めろってことやん。

ともふみ
ともふみ

いまは通らない、という話です。1社目で経歴が1年できると、見られ方が変わります。

 

選ぶ順番は「職種 → 条件」ではなく「条件 → 職種」

ここが本題です。多くの人は職種を先に決めて、そのあとに条件を見ます。順番を逆にしてください。

ステップ1:耐えられない条件を3つ書く

やりたいことは無理に決めなくていい。代わりに「これがあると続かない」を3つ挙げます。年間休日が少ない、夜勤がある、飛び込み営業がある、転勤がある。これは経験がなくても書けます。

ステップ2:その3つに当たらない職種を残す

夜勤が無理なら介護と運送の一部が消えます。転勤が無理なら全国展開の営業職が減ります。この時点で、選択肢は勝手に絞られます。選ぶのではなく、消していく作業です。

ステップ3:残った職種の中で、求人票を読み分ける

同じ職種でも会社によって中身は別物です。見るのは年間休日の日数、募集人数、研修の記述、基本給と手当の内訳。この読み方は【取材記事】リクルートの専門家に聞いた ホワイト企業の確率が高い求人の見抜き方!新聞記者の視点で徹底解説で専門家に聞いています。

 

「興味がある職種」を基準にしないほうがいい理由

誤解のないように書いておきます。興味を持つこと自体は悪くありません。ただ、未経験の時点で持っている興味は、たいてい仕事の中身ではなく、仕事のイメージに対するものです。

僕は新聞記者になる前、記者の仕事を知りませんでした。取材と執筆が仕事の中心だと思っていましたが、実際に時間を使ったのはアポ取りと日程調整と確認作業です。もし「取材が好きそうだから」で選んでいたら、たぶんズレていたと思います。

逆に、興味がないところから始めても、続けているうちに分かることは増えます。興味は入る前ではなく、入ったあとに育つほうが普通でした。

だから、判断基準として当てになるのは興味ではなく「その条件で3年続けられるか」です。

 

職種を自分で絞れないときは

ここまでの手順をやっても、残った職種が10個ある、という状態にはなります。そこから先は情報量の勝負なので、一人でやると時間がかかります。

未経験を扱っているエージェントに「避けたい条件3つ」だけを持ち込むのが早いです。希望職種を伝えるのではなく、無理な条件を伝えて残りを出してもらう形にすると、こちらが知らない職種が出てきます。僕が業界紙を受けたのも、一般紙に中途の求人がなかったからでした。最初の希望どおりではない場所に、続けられる仕事がありました。

転職エージェントナビは、求人ではなく担当者を紹介してくれるサービスです。公式サイトによると、様々な会社に所属する300人以上の転職アドバイザーから、相性の良い人を選んでつないでくれます。「避けたい条件3つ」と「30代・未経験」という状況を先に伝えて、その条件で職種を一緒に絞れる担当者を紹介してもらう、という使い方ができます。担当の変更もでき、利用は無料です(公式サイトより)。

なお、公式サイトでは利用者は20代の既卒・フリーターが中心とされています。年齢の上限は書かれていませんが、30代の方は登録のときに対象になるかを確認してから進めてください。

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まとめ:職種は「好きかどうか」ではなく「消去法」で決まる

  • 未経験の募集が多い職種は入り口が広い。ただし求人が出ている理由は増員と補充の2種類あり、会社ごとの差が大きい
  • 職種は3層で考える。第1層(常時募集)/第2層(会社によって入り口あり)/第3層(実務経験が前提)
  • 順番は条件が先、職種が後。耐えられない条件を3つ決めて、当たる職種を消していく
  • 未経験時点の「興味」は仕事のイメージへの興味。基準にするなら「3年続けられる条件か」
  • 僕が続いた仕事は、興味があったからではなく条件が耐えられる範囲だったから続きました

1社目で理想の職種に入る必要はありません。1社目は経歴を作る場所です。そこで1年働けば、第3層に手が届くようになります。

ともふみ
ともふみ

やりたい仕事が見つからないのは、欠陥ではありません。条件から決めても、ちゃんと着地します。