10月入社の人は、そろそろ働き始めた頃だと思います。
そして早い人だと、数日でこれが来ます。
「あれ、思っていた会社と違う」
僕もそうでした。29歳で初めて正社員になった会社を、約半年で辞めています。
ただ、ひとつだけ結果的に良かったことがあります。次を決めてから辞めたので、無職の期間はありませんでした。この順番を守れたかどうかで、その後の転職のしやすさはかなり変わります。

せっかく正社員になれたのに、1週間で無理かもって思ってもうた。俺が甘いだけなんかな。

甘いかどうかは、まだ判断できません。先に「慣れていないだけ」と「本当にずれている」を分けてください。
結論:辞めるかどうかより、順番を間違えないほうが大事です
先に結論です。
辞めてもいい。ただし「次を決めてから辞める」の順番だけは守ってください。
短期で辞めること自体は、致命傷にはなりません。僕は1社目を約半年で辞めて、そのあと3回転職しています。
致命傷になりやすいのは、短さではなく空白です。職歴なしから正社員になったばかりの人は特にそうで、「短期離職+無職期間」が並ぶと、次の書類で説明することが一気に増えます。
だから、判断の順番はこうなります。
- 慣れていないだけか、本当にずれているかを分ける
- ずれているなら、直せることか直せないことかを分ける
- 直せないなら、在職のまま次を探し始める
- 次が決まってから、辞める意思を伝える
1と2を飛ばして4に行くと、あとで「なぜ辞めたのか」を自分でも説明できなくなります。
ステップ1:「慣れていないだけ」と「ずれている」を分ける
入社直後の違和感は、2種類が混ざっています。
| 時間が解決するもの | 時間では変わりにくいもの |
|---|---|
| 仕事が覚えられない/手が遅い | 仕事の進め方に納得できない |
| 人の名前や社内用語が分からない | 社内の空気が、何年も続けられる気がしない |
| 朝起きるのがつらい | 労働時間や休日が、求人票と違う |
| 質問するのが怖い | 法令順守の面で不安がある |
左側は、ほぼ全員が最初に通ります。ここで辞めるのは、もったいないです。3か月もすれば景色が変わります。
右側は、待っても変わりませんでした。僕の1社目がまさにこれで、辞めた理由は2つありました。
- 会社の進め方に、法令順守の面で納得できない部分があったこと
- コロナ禍の時期に飛び込み営業が中心で、その営業スタイルが自分に合わなかったこと
どちらも、慣れの問題ではありませんでした。半年経っても、同じことを同じように感じていました。

目安として、1か月は判断を保留してください。ただし、労働条件が求人票と違う場合と、法令に関わる場合は別です。これは最初から数えなくていいです。
ステップ2:求人票と条件が違うなら、それは「合わない」ではありません
ここは分けて考えてください。
社風が合わないのは、良し悪しではなく相性の問題です。でも労働条件が求人票と違うのは、相性ではなく事実の問題です。
確認するのは求人票ではなく、入社時に渡される労働条件通知書(雇用契約書)です。ここに書かれた年間休日・所定労働時間・基本給が、実際と合っているかを見ます。
僕は2社目で、年間休日84日・基本給10万円未満という条件の会社に2年半いました。書面を見た時点で「これは少ない」と分かっていたのに、何も言えませんでした。
どこをどう見るかは内定後の労働条件、どこを見る? 雇用契約書で「年間休日84日」を知っても、何も言えなかった僕の話にまとめています。入社後でも、見る場所は同じです。
ステップ3:辞めると決めたら、在職のまま次を探す
ここが分かれ目です。
「もう限界だから先に辞める」は、気持ちとしては分かります。僕も辞めたくて仕方がありませんでした。
それでも次を決めてから辞めました。結果として、無職の期間はゼロです。
在職のまま探す利点は3つあります。
- 収入が途切れない。焦って条件を下げずに済む
- 職歴に空白ができない。次の書類で説明することが1つ減る
- 「在職中」として応募できる。離職中より、落ち着いて見られやすい
逆に、つらいところも正直に書きます。働きながらの転職活動は、単純に時間がありません。面接の日程を平日の日中に入れるのが難しく、ここで止まる人が多いです。
この時間の問題は、自分で求人を探す時間を削るのがいちばん現実的です。20代で首都圏、そして短くても職務経験がある状態なら、type転職エージェントのように地域と年代を絞ったエージェントが話が早いです。営業職やIT系に強く、求人は約38,000件。「まだ辞めると決めていない」段階でも相談できます。
地方在住の人や、職務経験がまだほとんどない人には噛み合いません。その場合はハローワークと転職エージェント、どっちを使うべき? 職歴なし・フリーター向けに違いと使い分けを解説のほうを先に読んでください。使い分けの話を書いています。
ステップ4:辞めると決めてからは、引き延ばさない
次が決まったら、そこからは早いほうがいいです。
僕は1社目を辞めると決めてから、すぐ動きました。そのとき最初にやったのが、法律で決まっている手順を自分で調べることでした。
民法627条に、期間の定めのない雇用契約は申し入れから2週間で終了すると書かれています。就業規則に「1か月前まで」と書かれている会社は多いですが、法律上はこちらが原則です。
調べたうえで、僕は「この日に辞めます。ありがとうございました」と伝えて辞表を出しました。
ここで言いたいのは、強気に出ろということではありません。根拠を知っていると、こちらから日付を出せるということです。根拠がないと「いつ辞められますか」と相手に聞く形になり、会社の都合で引き延ばされます。

2週間でええんか。1か月前に言わなあかんもんやと思ってたわ。
なお、自分で言い出せる状況ではない場合もあります。そのときの選択肢は退職代行の選び方|料金より先に「運営元」を見ないと損をしますにまとめました。ただ、順番としてはまず自分で調べて、自分で伝えるほうが早くて安いです。僕はそうしました。
短期で辞めた経験は、次の面接でどう話すか
「半年で辞めた」を面接でどう説明するか。これは必ず聞かれます。
僕が意識しているのは、この3つです。
- 会社の悪口にしない。「合わなかった」で止めて、何が合わなかったかを事実で言う
- 自分の判断だったと言う。「耐えられなかった」ではなく「続けても変わらないと判断した」
- 次に何を求めているかにつなげる。ここが本題。辞めた理由より、次に求める条件のほうを長く話す
短期離職が実際どれくらい不利になるのかは短期離職は転職に不利?半年で会社を辞めた僕が次の転職を決めた話に書いています。結論から言うと、1回目はそこまで問題になりませんでした。
ちなみに、耐えた会社の話もしておきます
辞める話ばかり書いたので、逆の例も書いておきます。
2社目は、年間休日84日・基本給10万円未満・毎日終電という会社でした。数字だけ見れば、1社目よりよほどきつい。それでも約2年半います。
なぜ続いたかというと、仕事の内容が合っていたからです。営業として入って、人が足りなかったのでマーケティングやWebの運用も担当するようになりました。売上と粗利を前年比で約200%にして、最終的に主任になっています。
その経験があったから、32歳でWebマーケの部門に採用されました。
労働条件そのものを肯定する気はありません。年間休日84日は少ないし、基本給10万円未満は低いです。ただ、あの2年半で得た経験と実績がなければ、その次はありませんでした。人生に無駄はない、というのは、こういうことだと思っています。
この考え方については「人生に無駄はない」という言葉を信じられるようになるまでに書きました。
まとめ
- 入社直後の違和感は、慣れていないだけ/時間では変わらないの2つに分ける
- 労働条件が求人票と違う・法令に不安があるなら、慣れの問題ではない。1か月待つ必要もない
- 辞めると決めたら、在職のまま次を探す。僕は次を決めてから辞めたので無職期間はゼロだった
- 短期離職より、短期離職+無職期間のほうが説明が増える
- 辞めるときは民法627条=申し入れから2週間を知っておく。こちらから日付を出せる
- 面接では悪口にしない・自分の判断だったと言う・次に求めるものにつなげる
- ただし、合っている仕事なら条件が悪くても続くことがある。僕の2社目がそうだった
入って数日で「違う」と思った自分を、責めなくていいと思います。求人票と面接だけで会社を見抜くのは、そもそも無理があります。
大事なのは、その違和感を感情のまま処理せず、順番どおりに処理することです。順番さえ守れば、半年で辞めてもやり直せます。僕がそうでした。
29歳・職歴ゼロから4社を経て33歳で新聞記者になるまでの全体像は29歳まで職歴ゼロのアラサーフリーターが、4年で4社を経て33歳で新聞記者になるまでにまとめています。




