面接の候補日は、平日の午前10時か午後2時。
シフトはとっくに提出済みで、その日は朝から入っている。代わりを探すか、断るか。就職活動を始めたフリーターが最初にぶつかるのは、志望動機でも自己PRでもなく、この日程の問題です。

もうバイト辞めて、就活に集中したほうが早いんちゃう?

それ、僕が一度やって失敗した順番です。集中できたのは最初の2週間だけでした。
結論:内定が出るまでは辞めない。ただしシフトの組み方は今すぐ変える
先に結論を書きます。
辞めるのは「内定を承諾したあと」。ただしシフトの入れ方は、就活を始めた日から変える。
この2つはセットです。片方だけだと必ずどこかで止まります。「辞めない」だけを守ると面接に行けないし、「辞める」を先にやると生活が持ちません。順番の問題です。
先に辞めるとどうなるか(僕の場合)
僕がフリーターだったころの数字を先に出しておきます。
- 時給1100円
- 月160時間
- 家賃5万円
単純計算で月17万6千円。ここから家賃と光熱費と食費が出ていくので、貯金はほとんど増えません。この状態で収入をゼロにすると、何が起きるかという話です。
起きるのは「時間ができる」ではありません。起きるのは「残高が減っていくのを毎日見る」です。
最初の2週間はたしかに集中できます。求人を見て、書類を作って、応募する。ところが1か月を超えたあたりから、判断がおかしくなってきます。受かるかどうかより、早く決まるかどうかで応募先を選び始めるんです。
僕自身は次を決めてから辞めたので、収入が途切れた経験はありません。それでも「早く決まるかどうか」で選んでしまい、年間休日84日の会社に入りました。お金の不安がないときでもこうなります。収入がゼロならもっと起きやすい、というだけの話です。その顛末は30代無職からの就職。就活を始める前に、先にやることがありますに書いています。

お金がないと、選考を「待つ」ことができなくなります。これがいちばん効きます。
でも、今のシフトのままでは就活は進まない
ここが本題です。「辞めない」と決めた瞬間に、次の壁が来ます。面接は平日の日中にしか設定されないという壁です。
企業の採用担当も人事も、平日の昼間に働いています。土曜面接をやってくれる会社もありますが、数は多くありません。「土日しか空いていません」で応募すると、選考のスピードが落ちます。落ちるというより、他の応募者に先に枠を取られます。
だから、辞めるより先にやることはシフトの組み方の変更です。具体的にはこの3つです。
① 週に1日、「終日空き」を固定で作る
半日ではなく終日です。面接は1社1時間でも、移動と待ち時間で半日は溶けます。午前に1社、午後に1社入れられる日が週1あるだけで、選考の進み方がまったく変わります。
② 空ける曜日は毎週同じにする
「水曜は入れません」を固定にしておくと、バイト先も組みやすくなり、こちらも面接候補日を即答できます。日程調整で「確認して折り返します」を減らすことが、そのまま通過率に効きます。返事が早い応募者は、それだけで扱いやすいからです。
③ 直前の交代依頼をやめて、提出前に申告する
シフト提出後に休みを取ろうとすると、頭を下げる回数が増え、そのうち言い出せなくなります。提出のタイミングを1か月に1回の交渉の機会だと考えて、そこで全部済ませたほうが精神的にラクです。
バイト先に「就活してます」と言うべきか
言いにくいですよね。僕のバイト先の店長は年下の女性でした。同期は大学1年生。その環境で「就職活動をするので週1で休みをください」と切り出すのは、正直かなり気が重かったです。このあたりの居心地の悪さは店長は年下の女性、同期は大学1年生。27歳フリーターの居心地の悪さの話にまとめています。
結論としては、「辞めます」ではなく「この曜日は入れません」だけ伝えれば十分です。
理由は2つあります。ひとつは、就活がいつ終わるか自分にも分からないから。もうひとつは、辞める意思を先に伝えるとシフトを減らされることがあるからです。減らされると収入が落ち、収入が落ちると焦ります。振り出しに戻ります。
伝えるのは、内定を承諾して入社日が確定してからでいい。それまでは理由を細かく説明する義務もありません。
辞める日の決め方
内定を承諾したら、入社日から逆算します。
- 入社日の1か月前:バイト先に退職の意思を伝える
- 入社日の2週間前:最終シフト。ここで終わりにする
- 残りの2週間:役所の手続き、必要書類の準備、体を戻す期間
この最後の2週間を削らないでください。年金や保険の切り替え、卒業証明書の取り寄せ、通勤経路の確認など、平日にしかできない用事がまとめて出てきます。バイトを続けたまま入社日を迎えると、初日から睡眠不足で立つことになります。
面接では、バイトのことを必ず聞かれます
これは体験として断言できます。僕が受けた面接では、アルバイト期間について必ず質問されました。例外はありませんでした。
聞かれ方はだいたい2種類です。
ひとつは「そのアルバイトは何年続けましたか」。もうひとつは「なぜ正社員にならなかったのですか」です。
前者は、続ける力があるかを見ています。後者は、また辞めないかを見ています。どちらも過去を責めているのではなく、入ったあとに起きることを予測しようとしているだけです。
そして、いま就活中でバイトを続けているという状況は、この質問に対してむしろ有利に働きます。「収入を確保したまま次を探しています」と言えるからです。無職期間を作らずに動いている事実は、そのまま計画性の説明になります。答え方の詳細はフリーターの空白期間、面接でどう説明する?元バンドマンの僕の答え方に書きました。
それでもシフトと面接が噛み合わないなら
ここまで書いた工夫をしても、シフトが固定で動かせない職場はあります。飲食や店舗の閉店シフトだと、そもそも平日昼が空きません。
その場合は、日程調整を自分でやるのをやめるのが現実的です。転職エージェントを使うと、面接日の候補出しと調整は担当者がやります。「平日はこの曜日だけ空いています」と最初に伝えておけば、そこに合う企業を先に当ててくれます。
20代ならミラフリ(20代フリーター専門)は相性がいいほうです。相談から面談までオンラインで完結するので、「面接のために平日昼を空ける」以前の段階で、店を出ずに話が進みます。求人も7万件以上あるので、空いている曜日に当てられる企業を探す余地があります。
特に第二新卒エージェントneoは既卒・フリーター・中退を対象にしているので、「バイトを続けながら就活している」状態が前提で話が進みます。働きながら探していることを説明するところから始めなくていいのは、地味ですが大きいです。
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まとめ:辞める順番を間違えなければ、就活は続けられる
- バイトを辞めるのは内定を承諾したあと。先に辞めると、判断が金銭状況に引きずられます
- 代わりにシフトの組み方を今日から変える。週1日の終日空きを、毎週同じ曜日で固定する
- バイト先には「辞めます」ではなく「この曜日は入れません」だけ伝える
- 最終シフトは入社日の2週間前。手続きと休養のための余白を必ず残す
- 面接ではアルバイト期間を必ず聞かれる。働きながら探している事実は、そのまま説明材料になります
僕は結局、収入を切らさないまま次を決めました。時給1100円のバイトは、たいした職歴にはなりません。それでも就活中の生活を支えたのは、その1100円でした。

辞める勇気より、シフトを1日空ける手続きのほうが先です。順番だけ間違えないでください。




