キャリアコーチングを調べると、必ずこの2つが引っかかります。
- 有料(それも数十万円という単位で出てくる)
- 求人を紹介してもらえない
一方の転職エージェントは無料で、求人までくれます。こう並べると、キャリアコーチングを選ぶ理由がないように見えます。
「意味ない」と検索されるのは当然だと思います。

金払って求人もくれへんて、何してくれるん?

「何がしたいのか分からない」を潰す仕事です。僕はそこを飛ばして、気づくのに2年半かかりました。
先に結論:ほとんどの人には要りません
ポジショントークをしても仕方ないので、はっきり書きます。
やりたいことが決まっている人には、キャリアコーチングは要りません。
「営業がやりたい」「年収を上げたい」「土日休みが欲しい」——条件がはっきりしているなら、無料で求人をくれる転職エージェントに行くのが正解です。お金を払う理由がありません。
この記事は、そこが決まっていない人向けです。
なぜ「無料のエージェント」では代わりにならないのか
ここが分かると、両者の使い分けが一気にはっきりします。お金の流れが違うからです。
| 誰がお金を払うか | その結果どうなるか | |
|---|---|---|
| 転職エージェント | 採用した企業が成功報酬を払う | あなたが転職して初めて売上になる。だから転職する前提で話が進む |
| キャリアコーチング | あなたが払う | あなたが転職しなくても成立する。だから「辞めない」という結論もあり得る |
エージェントが悪いという話ではありません。仕組み上そうなるという話です。
実際、僕が1社目を辞めるときにエージェントの面談で「何がしたいか分からなくて」と言ったら、話は自然と「では求人を見ながら考えましょう」に進みました。親切な対応です。でも考えるための時間ではなく、選ぶための時間になったんです。
その結果どうなったかというと、面接で「どこでもいいので正社員になりたい」と答えて、年間休日84日の会社に入りました。決まっていないまま選んだからです。
僕が気づくのに2年半かかったこと
2社目にいる間、ずっと引っかかっていました。1社目は「営業のやり方が合わない」と思って辞めたのに、同じ営業の2社目では、仕事の中身はおおむね合っていた。それなのに、同じくらい辛い。
答えが出たのは、辞めると決めて職歴を書き出したときです。共通していたのは営業かどうかではなく、「働く人を大事にしない会社だった」という一点でした。
この一行に気づくのに、2年半かかりました。
もし最初の転職のときに、誰かと1〜2時間かけてこれを言語化できていたら、2社目の選び方はまったく違っていたはずです。「どんな仕事か」だけでなく「働く人をどう扱う会社か」で探していたからです。
この話は早期退職の理由、本当にそれですか?半年で辞めた僕が2年後に気づいたズレに詳しく書きました。

2年半分の遠回りと考えると、数万円で言語化できるなら安いです。ただ、必要な人だけ。
向いている人・向いていない人
| 向いていない(=エージェントで十分) | 向いている |
|---|---|
| やりたい職種が決まっている | 辞めたいが、次に何がしたいか言えない |
| 条件(年収・休日・勤務地)が明確 | 転職を2回以上して、毎回同じ理由で辞めている |
| とにかく早く決めたい | そもそも辞めるべきかから迷っている |
| お金をかけたくない | 自己分析を一人でやって手が止まった |
特に2行目です。転職を繰り返している人は、能力の問題ではなく選ぶ基準を間違え続けていることが多いです。基準を直さないまま次を選ぶと、形を変えた同じ会社に入ります。僕がそうでした。
正直に書く、デメリット
いいことだけ書いても信用できないと思うので、弱点も出します。
- 有料です。本格的なコーチングは数十万円かかることもあります。安い買い物ではありません
- 求人はもらえません。整理がついたあと、結局エージェントにも登録することになります。二度手間に感じる人はいるはずです
- 成果が目に見えにくい。「内定」のような分かりやすいゴールがないので、費用対効果を実感しづらい
- コーチとの相性が大きい。ここは正直、当たり外れがあります
これらを踏まえてもなお、「決まっていないまま次を選ぶ」よりはマシだというのが僕の考えです。決まっていないまま選ぶと、失うのはお金ではなく年単位の時間なので。
お金をかけずに試す方法があります
ここが一番実用的なところです。
多くのキャリアコーチングは初回のカウンセリングを無料にしています。そしてこの無料枠だけ使うのは、まったく問題ありません。
実際、無料の1回でも「何が嫌だったのか」をかなり言語化できます。そこまで持ち帰って、あとは自分で動く——という使い方で十分に元は取れます。
たとえばPOSIWILL CAREER(ポジウィルキャリア)は、求人を紹介しないキャリアコーチングです。求人を出さない=あなたが転職しなくても困らない立場なので、「そもそも辞めるべきか」からフラットに話せます。本格的なコーチングは有料ですが、初回カウンセリングは無料です。
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無料枠で話してみて「これは自分には要らない」と思ったら、そこでやめて構いません。断ることも含めて、判断材料になります。
そして整理がついたら、求人はエージェントで探せばいいです。職歴が短い・ほぼない場合は、第二新卒エージェントneoのように既卒・フリーターを前提にしているところが話が早いです。
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まとめ
- やりたいことが決まっている人には要らない。無料のエージェントで十分
- 違いはお金の流れ。エージェントは企業が払うので転職前提、コーチングは本人が払うので「辞めない」もあり得る
- 向いているのは次に何がしたいか言えない人/同じ理由で辞め続けている人
- デメリットは有料・求人なし・成果が見えにくい・相性。ここは正直きつい
- まずは無料カウンセリングだけ使うのが現実的。言語化だけ持ち帰って、求人はエージェントで探す
僕は2年半かけて、自分が何に耐えられなかったのかをようやく言葉にしました。その2年半に意味がなかったとは思っていません。ただ、いま同じ場所で止まっている人は、言葉にするまでの時間を短縮できます。それだけの話です。
フリーターから正社員になり、そこから抜け出すまでの全体像は29歳まで職歴ゼロのアラサーフリーターが、4年で4社を経て33歳で新聞記者になるまでに書いています。




