30代で無職。この状態がきついのは、お金の問題だけではありません。

平日の昼間に家にいるという事実が、じわじわ効いてきます。宅配便を受け取るときに一瞬ためらう。同級生からの連絡に返信が遅くなる。そういう小さいものが積み重なっていきます。

三十路フリ太郎
三十路フリ太郎

そんなん気にせんと、さっさと就活したらええやん。

ともふみ
ともふみ

それが、だんだんできなくなります。時間が経つほど、動く気力から先に削られていくんです。

 

先に書いておきます。僕自身に無職期間はありません

この記事を書いている僕は、29歳で初めて正社員になり、その1社目を半年で辞めました。ただし辞めたときには次の会社が決まっていて、無職だった期間はありません。

だから「無職が半年続くとこうなる」を自分の体験として書くことはできません。そこは正直に書いておきます。

では何が書けるか。焦って決めると、無職期間がなくても間違った会社に入るという話です。

僕が次に入った会社は、年間休日84日、基本給は10万円未満でした。どちらも入社してから分かったことです。次が決まっていても、中身を確かめなければこうなります。

無職期間が怖いのは、期間の長さそのものより、この「確かめずに決める」を加速させるからです。だからこの記事では、求人の探し方より先に、焦らずに済む状態の作り方を書きます。

 

無職期間が長引くと起きる4つのこと

減っていくのはお金だけではありません。就活の質そのものが落ちていきます。

起きること 具体的に
①判断が雑になる 残高が減るスピードと、決まらない不安が重なると、求人の粗が見えなくなります。「とりあえず受かったところ」を選ぶようになる
②生活リズムが崩れる 起きる時間が後ろにずれると、面接の時間帯に頭が回らなくなります。午前の面接がしんどくなったら赤信号です
③説明することが増える ブランク1か月と6か月では、面接で聞かれる深さが違います。長いほど「その間、何を?」が重くなる
④人と話さなくなる 面接は会話です。誰とも話さない生活が続くと、単純に受け答えの反応が鈍くなります

いちばん怖いのは①です。無職期間の長さそのものより、焦って選んだ結果のほうが長く尾を引くからです。僕は無職期間ゼロで転職して、それでも年間休日84日の会社に2年半いることになりました。

 

だから、最初にやるのは就活ではありません

ここが本題です。無職の状態から動くとき、いきなり求人を見始めるのは順番が違います。

先にやるべきは、焦らずに済む状態を作ることです。判断が雑になる原因を先に潰しておく、ということですね。

①使える公的な制度を確認する

退職理由や加入期間によっては失業給付が受けられます。また、収入が下がった場合は国民健康保険料や国民年金保険料の軽減・免除の対象になることがあります。

条件は人によって変わるので、ここで断定的なことは書きません。ハローワークと市区町村の窓口で、自分の場合はどうかを直接聞いてください。「どうせ自分は対象外だろう」と思い込んで確認しないまま過ぎてしまう人が多いところです。聞くだけならタダです。

これをやるだけで、「あと何か月なら焦らずに探せるか」が数字で分かります。これが分かっているかどうかで、求人を見る目がまったく変わります。

②生活リズムを固定する

起きる時間だけ決めてください。何時でもいいので、毎日同じ時刻に起きる。これだけで面接のパフォーマンスが変わります。

③週1回は人と話す予定を入れる

友人でも、後述する相談窓口でも構いません。「話す」という行為自体がリハビリになります。面接だけがぶっつけ本番になる状況を避けるためです。

ともふみ
ともふみ

土台を作ってから探す。逆にすると、焦りに判断を持っていかれます。

 

30代無職が応募先を選ぶときの基準

土台ができたら、ここでようやく求人です。

30代・無職という条件で通りやすいのは、欠員補充ではなく増員の求人です。この2つは同じ「未経験歓迎」と書いてあっても、意味がまったく違います。

  • 欠員補充——辞めた人の穴埋め。即戦力が欲しいので、経験者と比べられます。30代無職には分が悪い
  • 増員・育成前提——これから育てる枠。経験より定着と伸びしろを見るので、勝負になります

見分け方は求人票に出ています。募集人数が複数か、研修について具体的に書かれているか、離職率や定着率に触れているか。この3つが揃っていれば、育てる前提の会社である可能性が高いです。

応募先の選び方については、正社員経験なしでも就職できる|29歳・書類がほとんど通らなかった僕が受かった会社の違いで詳しく書いています。

 

面接で「この期間は何を?」と聞かれたら

30代無職だと、ブランクの説明は必ず求められます。

面接官が知りたいのは、サボっていたかどうかではなく、「働ける状態に戻っているか」です。ここを取り違えると、必要以上に言い訳をしてしまいます。

だから、答えるべきは3つだけです。

  1. 事実を短く——「体調を整える時間が必要でした」「次の方向を決めるのに時間をかけました」。1文で終える
  2. その期間にやったことを1つ——資格の勉強でも、短期のアルバイトでも、家族の介護でも構いません。何か1つ言えれば十分です
  3. いまは働ける状態だと明言する——「生活リズムも戻っていて、すぐに勤務できます」。ここが本題です

やってはいけないのは、長く説明することです。説明が長いほど、本人が引け目を感じていることが伝わります。僕も29歳の就活で、フリーターだった期間について3分くらい言い訳をして、明らかに空気が悪くなったことがあります。

空白期間の伝え方そのものは、フリーターの空白期間、面接でどう説明する?元バンドマンの僕の答え方に、実際に話した内容を載せています。

 

一人でやらないほうがいい理由

ここまで書いてきて、いちばん現実的な問題があります。無職期間中は、この全部を一人でやるのがきついということです。

求人の良し悪しを判断する材料がない。書類が落ちる理由が分からない。誰とも話さないので受け答えが鈍る。そして何より、落ち続けると自分の価値を疑い始めます。

僕が2社目に入ったのは、年間休日84日・基本給10万円未満の会社でした。条件を入社前にもっと細かく確かめていれば、と思うことはあります。年間休日が実際に何日なのか、基本給がいくらなのかは、一人で求人票を眺めるだけでは見落としやすい部分です。

転職エージェントを使う実利は、求人をもらうことだけではありません。定期的に就活の話をする相手ができることは、無職期間中の生活リズムを保つうえでも効きます。僕も29歳の就活では、大手のエージェントでつまずいて2か月動けなかったあと、フリーター向けの特化型に移り、模擬面接を2回やってもらってから内定まで進みました。

ただ、担当者との相性は当たり外れがあります。転職エージェントナビのようなマッチング型なら、合わなければ担当を替えてもらえるので、当たりを引くまでのやり直しが効きます。

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ひとつ注意点があります。公式サイトでは、利用者は20代の既卒・フリーターが中心とされています。年齢の上限は書かれていませんが、30代の方は登録のときに「30代・無職」と伝えて、対象になるかを最初に確認してください。30代向けのエージェントの選び方はフリーター・30代の転職エージェントおすすめにまとめています。

 

まとめ:焦らずに済む状態を先に作る

この記事のポイントです。

  • 30代無職の本当の敵は経歴ではなく、焦りで判断が雑になること
  • 無職期間が長引くと、①判断が雑になる ②生活リズムが崩れる ③説明が増える ④会話の反応が鈍る
  • だから最初にやるのは就活ではなく、焦らずに済む状態を作ること。使える制度を窓口で確認し、起きる時間を固定し、週1回は人と話す
  • 応募先は欠員補充ではなく増員・育成前提の求人を狙う
  • 面接では事実を短く+やったこと1つ+いま働けると明言。長く説明しない
  • 一人でやらない。週1回、就活の話をする相手がいるだけで判断が保てます

繰り返しますが、僕に無職期間はありませんでした。それでも中身を確かめずに決めた結果、年間休日84日の会社で2年半を過ごしました。無職かどうかではなく、確かめたかどうかで決まります。

いま無職で、焦っている人がいたら、まず窓口に行ってください。あと何か月なら落ち着いて探せるのかを数字で把握するだけで、見える求人が変わります。

ともふみ
ともふみ

早く決めることより、間違った場所に決めないことのほうが大事です。

僕が29歳で職歴ゼロから始めて、いまに至るまでの全体像は29歳まで職歴ゼロのアラサーフリーターが、4年で4社を経て33歳で新聞記者になるまでに書いています。